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Kenji Kobayashi Official Blog
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「PORTRAIT SESSION in KYOTO(PSK)」で出逢った4組の新進写真作家たち
 昨日2月20日、急遽日帰りで京都へ行き、開催中の写真展「PORTRAIT SESSION in KYOTO(PSK)」を観てまいりました。当初それだけの予定だったのですが、PSK主催者であり僕の盟友であるいずみ君のお誘いで、熊乃あい様トークショーの前座としてトークをさせていただきました。出展作家ではないにもかかわらずこのような機会を与えていただき、関西の皆様に大変暖かく迎えていただきましたこと、心より感謝申しあげます。本当にありがとうございました。

 会場の同時代ギャラリーはとても良い雰囲気のギャラリーで、また25名の出展作家はベテランから若手まで幅広く、卓越した技術で撮るベテラン作家の方々と、勢いと豊かな感性で突き進む若手作家とが切磋琢磨して1つの展示会場を作り上げている様子が伝わってきて、大変心地よい空間でした。

 トークショーでは、今回のPSK出展作家の中で、特に僕の印象に残った4名の若手作家の方のお名前と、印象に残った理由をお話しさせていただきました。改めましてここでお一人ずつ、ご紹介させていただきます。

 まず1人目、「大納言」さん。展示は、コスプレイヤーさんと思われるセーラー服女子モデルの屋内写真で、置かれているブックを見ると、前半は展示と同じ、後半は場面が切り替わり、同じモデルさんの私服での屋外写真なのですが、この場面が切り替わっての最初の1枚のモデルさんの表情が何とも良い雰囲気。展示とブックを合わせて通して観てみると、時折見せるモデルさんのふとした表情や笑顔が、在廊している大納言さんご本人の表情によく似ていることに気付く。作家さんが「自分自身そのもの」を作品やモデルさんに投影することができているのだな、と感じました。これからも真摯に被写体と向き合って作品を作っていってほしいと思いました。

 2人目、「たますけ」さん。去年の関西御苗場に出展されていた方で、その際に1度だけお話させていただいたことがありました。御苗場の展示では、まだご本人の中に迷いや葛藤があるのかな、と感じましたが、今回の展示は何か吹っ切れたような、突き抜けたような印象を持ちました。彼女の作品を形容するのに僕は適切な語彙力を持ち合わせておらず、うまく言葉にすることができないのがとても歯痒くもやもやするのですが、そのもやもやした感覚が間違いなくたますけさんの圧倒的な個性で(ご本人はそれに対して「宇宙」という言葉を掲げている)、ありとあらゆる既成概念や価値観、境界線といった概念に揺さぶりをかけてきます。素晴らしい感性の持ち主だと感じましたし、誰かのアドバイスを受けることで逆に魅力が失われてしまうタイプの方なのかな、と思うので、とにかくこのまま自分を信じて突き進んでほしい作家さんです。

 3人目、「JOE」さん。写真を観て一目でわかる、ファッションに対する作家本人の深い造詣と愛情。2016年の今を生きる同世代の若者たちの「今の気分」に、同世代の作家が等身大で切り込んでゆく。等身大の若者たちのリアルと、彼らと一緒に時代の最先端を突き進み切り拓いていこうという作家本人の強い意志を感じました。東京の原宿や表参道でのこのようなスナップは割とよく見かけるのですが、こちらは関西発信であり、にもかかわらず関西という地域性をあまり感じさせず、そこから離れたところにある時代の最先端の空気や若者の気分を見事に捉えています。ファッションというものは、着ている人の個性の一部であると同時に、時代の一部であり、時代の潮流を象徴するものなのだと最近つくづく思うのですが、JOEさんの今の作品を10年先、20年先、50年先に観返したときに、きっとそこにまた違った写真の価値が生まれてくるのではないかと思いました。

 4人目、「ふたり」さん。4人目と書きましたが、ふたりという名の2人組のユニットなのだそうです。展示をぱっと観て、一目で僕の好きな作品だと感じました。写真新世紀2014で優秀賞を受賞した草野さんの作品を彷彿とさせるものがありました。まさしく等身大の作品であり、お二人が日々の生活、ひいては人生そのものをきっと楽しんで生きているのだろう、ということが素直に伝わってきました。写真には撮った人の人柄や生きざまがそのまま反映されるものだと僕は思いますが、まさにそんな作品で、このお二人はどんな方々なのだろう、会ってみたいな、と思いましたが残念ながら在廊されていなかったようでお会いできませんでした。ほんとに残念。置かれていたZINEも素晴らしかったです。

 そして、この4名の作家さんの中から1名、「コバヤシケンジ賞」を選出するということで、迷いに迷った結果、JOEさんを選出させていただきました。正直、JOEさんほどの作家を僕のような人間が選ぶこと自体、僭越もいいところなのですが、JOEさんの才能と豊かな感性に心から敬意を表し、賞を贈らせていただいた次第です。あわせて、副賞としてZINE「I need someone(season2)を贈呈させていただきました。

 以上、長くなってしまいましたが、今回のPSKでの素晴らしい作品の数々から、僕は本当に沢山の刺激をいただき、もっともっと頑張らなくちゃ、と改めて決意をした次第です。 出展作家の皆様、主催者・関係者のみなさま、大変お疲れ様でした。皆様の今後の一層のご活躍を願ってやみません。本当にありがとうございました!


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